女性がほとんどですが、舌の“痛み”や“ピリピリ感”、“味がわからない”等の相談をお受けします。「舌」は、食べたり飲んだりする時、声を出したりしゃべる時無意識に自在に動いています。日頃も、体熱を見る時、胃の具合を見る時、体液を見る時、などに観ています。漢方でも「視診」として観ることにより東洋医学的な診断をします。舌先は「心」、中央部分は「胃」、その奥の部分は「肺」、その両脇部を「肝・胆」、舌全体の最も奥の付根部分を「腎」という配置で色、燥湿、大小など観察します。舌が厚く大きい人は胃も強く食欲旺盛、逆に薄く小さい方は胃も小さく消化の力が弱い。舌全体がボーっと白っぽい人は胃腸や肺の冷え、赤い人は内臓に熱がある、舌の横に歯型がついているのは「気虚」と言って、精神的に疲れている方。舌が震える人、あまりしっかり「ベー」と出来ない人は神経を病んでいる人、貧血の人はオレンジ色が強く、健康なピンク色との比較によりレベルを推測します。舌を上にめくり裏側にある静脈の腫れや色を見ることで、血液のドロドロ具合を見ます。さて、舌の痛みがある方は、精神的なストレスが原因と言われています。味がわからない方は亜鉛不足と言われています。それぞれ何らかの生活習慣から発生しているようです。
セオ薬局代表取締役 漢方薬・生薬認定薬剤師 瀬尾昭一郎