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2017年11月「正しい漢方薬の使用」 その2


例えば、「黄芩」や「柴胡」には抗炎症作用があり、つまり、“熱を冷ます作用”があります。一方、「附子」は“暖め”て“冷え”を取ったり、“痛み”を和らげたりたりします。この特徴を考えず(知らず!?)に「病名」だけで処方の名前を選択するのは確かに危険です。副作用があってもおかしくありません。あと、どこの部位に熱があり、どこの部位が冷えているか?という寒熱の所在も大事です。処方により、熱い場所を温めすぎたり、冷えている場所をもっと冷やしてしまって悪化することが考えられます。私個人気になっている事ですが、現在の漢方薬を選択する多くの医師は化学薬品を主(柱)として用い、漢方薬をフォロー的に併用しています。この手法は医療用漢方が出始めてから特に多くなり、過去に経験していない組み合わせの併用を日本国民がしています。未知の組み合わせの中で、死亡例などの副作用が起こってからあわてて注意喚起しているのが現状でしょう。主役成分でなく脇役成分も漢方薬の場合大事にしており、化学薬品との相互作用がわかっていない成分も多いと思われます。S社の記事はここらへんも言いたかったのかもしれません。

セオ薬局 代表取締役 漢方薬・生薬認定薬剤師  瀬尾昭一郎