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2021年6月『「腎臓トラブルの症例」CKD(慢性腎臓病)その⑬』


 最近ショックな事がありました。知人が「透析」を始めるとの知らせでした。事前のシャント手術も済ませたとのことでした。顔はむくみ、以前の生気が失せていました。体調が悪く入院を最近していたということでした。ここまで来ると、漢方薬の話題も喉までで止めた方がよろしいと判断しました。この方は、若い時鼻炎持ちで父が小青竜湯の煎じ薬をずーと飲ませた方でした。片腎しかなく、色白で、漢方で言う「水毒の証」でした。水はけが良くなると鼻の調子もですが、体調も良くなり、顔も血の気がさし、バリバリ仕事をこなしていました。数年前お会いした時、最近クレアチニン値が悪化し、食事も腎臓食対応で外食は出来ないという会話をしていました。あの話をした時に、もっとでしゃばって漢方薬の話をしておけば良かった・・と、一人胸に収めました。昔服用していた小青竜湯などは腎臓の役に立つお薬だったのに・・・と家内にも話しました。

 

セオ薬局代表取締役 漢方薬・生薬認定薬剤師  瀬尾昭一郎