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2018年10月「夜の寝つきの悪い○○○○」その2


漢方薬もサッと効くものではなく、その方の生活習慣や体質を確認しながら選ぶ必要があります。緊張が続いて興奮気味の方、肝の高ぶりがある方は、「抑肝散陳皮半夏」。過労で疲れて返って寝れない方は、「酸棗仁湯」。不安が強く気分のさえない方は「加味帰脾湯」、夢を良く見る人は、「桂枝加竜骨牡蠣湯」、足が火照って布団から足を出す方は「三物黄芩湯」、などなど。医学的には自律神経のバランスの崩れから眠れなくなる事も考えられます。昼間に働く「交感神経」、夜に働く「副交感神経」のバランスが大事です。血液検査では「顆粒球」と「リンパ球」の比率で状態が把握できます。自律神経の立て直しをするのに、「牛黄(ごおう)」や「紅参(こうじん)」の「原末」を使った漢方薬がよく効きます。牛黄は水戸黄門の印龐にも入っていた高貴薬です。副交感神経を引き出す作用のある事が実験で解っています。より効果を上げる補助として、血管を開いて血行を良くする、「二号方」という漢方薬を併用するともっと相乗効果が期待できます。日々の体調を整えるために運動やお風呂につかるなど生活習慣の工夫をし、要は一時的に服用するのでなく、毎日の服用を継続することがポイントになるでしょう。


セオ薬局代表取締役 漢方薬・生薬認定薬剤師  瀬尾昭一郎