ライブラリー

2017年8月「薬剤師会での漢方講演」


薬剤師会から講師依頼があり、80名位を対象に初心者向けの漢方薬の話を1時間お話しさせていただきました。 まず、漢方薬には教科書(古典)があり、理論や考え方、診方がある事。原料は生薬が中心で、自然界の物を使用。それぞれ「味」があり、性格として温めたり冷やす作用がある。そこに作用する目標の「臓や腑」があること。「気・血・水」という理論があり、「気」は目に見えないエネルギーでちょうどよいレベルがある。「血」は血液のことで、状態として「ドロドロ(瘀血)」や「シャビシャビ(血虚)」は健康とはいえない。「水」も必要なものだが、体内にあり過ぎても(偏り過ぎも)、少なすぎても病気の状態であること。顔色が「青い」人は「肝」を病み、「赤い」人は「心」を病み、「黄色い」人は「脾」を病み、白い人は「肺」を病み、黒い(浅黒い)人は「腎」を病む。体力や熱の有り余っている人は、削ったり冷やす処方(瀉剤)、体力が無く気力の劣る人は、補剤で補う。店頭にみえた時から観察し、歩き方や姿勢、仕草、声の大きさ、表情、体臭、クセなどをチエックしておく。などなど。ほとんどの薬剤師は処方箋調剤で受け身の作業しかしていない為、自発的な考えや、観察思考が重要になる事をお話ししました。




セオ薬局代表取締役 漢方薬・生薬認定薬剤師  瀬尾昭一郎