お知らせ

ちょっと役に立つ話「足腰のあれこれ」


*「足の冷え」「むくみ」は血管のろうかが原因 足の動脈硬化

例年になく寒い日が続いた今年。血流が悪化して「足の冷え」や「足のむくみ」「しびれ」に悩む人が少なくなかったようです。

足の冷えは毛細血管が末梢血管まで酸素を運んで行く重要なルートで、毛細血管のコンディションが整わないと、体の組織に十分な酸素が行き渡らなくなり、足の冷えや疲労感と云う、血管の老化である動脈硬化の一歩手前の状況につながります。

手足の冷えを改善するためには、血液の流れる道を良くする事、血液の質の向上、血液の流れる毛細血管を正常化することが大切です。足の動脈は、あしの指先に向かって血液を送り、酸素と栄養を供給しています。足の動脈の病気で多いのが、動脈が途中で狭くなったり詰まってしまう動脈硬化によって、酸素不足や栄養不足を起こす「末梢動脈疾患」(PAD)です。足のPADは日本では「下肢閉塞性動脈硬化症」とも呼ばれています。下半身に向かう動脈は、骨盤の部分で枝分かれし、太もも・ふくらはぎを通って、足の指先に向かって血液を送っています。このふくらはぎ、太もも、骨盤の中を通る太い血管そのものが狭くなったり詰まったりすると、血液が十分には流れず、酸素不足、栄養不足となります。PADになると、しびれや痛み、悪化すると潰瘍ができたり、ひどい場合には壊死する事もあり、全身の動脈硬化を伴う事も多く、心筋梗塞や脳梗塞に罹患する危険性が高まります。

*PADのサイン

●階段を上がる時に足が重くなる、あるいは足が出なくなる ●朝晩に手足の冷えを強く感じる

●手足の冷えが辛く、夏場の冷房が苦手になった ●水道水が冷たくて触れない

●ちょっとした傷や打ち身が治りにくい ●しつこい水虫がある

●お風呂から出ると血流の悪い部分の白さが目立つ ●厚手の靴下が手放せない

ちなみにPADは50歳以上の男性(女性の8,9倍)の喫煙者に多いとされています。

*足のしびれは坐骨神経痛の場合も

坐骨神経痛は中高年の方に多く見られ、お尻や太もも、すね、ふくらはぎ、足にかけて、鋭い痛みやしびれ、ふくらはぎの張り、冷感や灼熱感、締めつけ感などの症状が現れます。こうした症状は、足の一部だけに強く感じることもあれば、足全体に強く感じる場合もあります。

ー腰部脊柱管狭窄ー

「背骨は、身体を支える役割とともに、脳から背骨に沿って伸びてきた神経(脊髄)を守る役割も担っています。

この神経が走っている背骨の隙間の事を「脊柱管」といいます。腰部脊柱管狭窄とは、文字通り、腰のあたりにある脊柱管が狭くなって神経が圧迫された状態の事で、50代を超えた中高年に多く見られます。脊柱管が老化などが原因で狭くなり、神経根や馬尾と呼ばれる部分が圧迫され、下半身に痛みやしびれ、麻痺や間欠跛行と呼ばれる痛みによる歩行障害を伴う事もあります。

症状としては・・・

●いつもお尻に痛み、しびれがある ●足が激しく痛み、少し歩くと歩けなくなる(間欠跛行)

●腰(身体)を動かすと足の痛みが激しくなる ●安静にしていても、お尻や足が激しく痛んで眠れない

●足だけではなく、腰にも痛みがある ●身体をかがめると痛くて靴下をはけない

●痛みやしびれ以外に冷感やだるさ、灼熱感(チリチリと焼ける様な痛み)がある

●立っていると足が痛んできて、立っていられない

その他腰の痛みの疾患には、ぎっくり腰、腰椎椎間板ヘルニア、心因性腰痛症、10代の成長期にジャンプや腰をひねる運動、身体を反る動きなどを伴う激しいスポーツ(水泳、バドミントン、テニス、野球など)を行っている場合に脊椎分離が多く起こることが多く、症状が悪化し、脊椎の分離が進むと、椎間板にも歪みが起こり、椎体そのものがずれてしまう「脊椎すべり症」があります。または内臓疾患や脊柱の炎症、腫瘍などの異常が原因で、急な強い痛み又は鈍痛を起こす事があり、胆石症、尿路結石、子宮筋腫・子宮内膜症・子宮頚管炎、化膿性脊椎炎・脊髄腫瘍他があります。内臓疾患が原因の場合、発熱、寒気、吐き気、等の他の症状があったり、腰以外の場所も痛むといった特徴があります。

*「背骨のゆがみ」や「骨盤の傾き」が腰痛を引き起こす

猫背の様に姿勢が悪かったり、腰の使い過ぎや加齢によって腰椎の骨や椎間板が変形したりすると、背骨が歪み、S字型のカーブが崩れます。すると背中や腰にさまざまな不調が現れてきます。腰への負荷や衝撃を吸収、分散する機能が低下するため、腰椎の負担がより大きくなります。椎間板、筋肉、関節などが損傷して炎症による痛みを生じるほか、骨や椎間板、靭帯の変形によって神経が刺激されて傷んだりします。骨盤の傾きも背骨の歪みの原因となります。

若い頃は骨盤が水平に保たれていますが、歳をとるにつれて少しづつ前に傾いていきます。すると骨盤の上に乗っている背骨もその影響を受けて大きなカーブを描くようになります。

*骨盤の傾きは運動によって改善できる

骨盤の前傾は老化現象ですが、それ以外にも、お腹の筋肉(腹筋)、おしりの筋肉(大殿筋や腸腰筋)、太ももの筋肉(大腿四頭筋やハムストリングス)の衰えによって進行します。定期的に運動行い、これらの筋肉をしっかり鍛えておけば、歳をとってからも腰が曲がらず骨盤を水平に保つ事ができます。筋肉はどんな高齢になってからでも強くする事ができます。運動を始めるのに遅すぎるということはありません。筋力トレーニングや全身運動によって筋力を高め、柔軟体操などで筋肉の柔軟性を向上させることで効果は倍増します。

*漢方薬 足の痛みや腰痛には

加齢やストレス、過労などによって腎の気が不足する事を腎虚と呼び、腰部に十分な気が巡らないことで腰痛や、下肢のだるさ、排尿・排便困難などが起こると考えられています。このような腰痛は、身体を動かした際に痛みが強まり、慢性化しやすいという特徴もあります。また、ストレスやイライラによって肝(かん)の気を傷つけたり、脂肪の多い食生活によって血液がドロドロになり、血の巡りが滞ると、腰痛の原因となります。

代表的なものとして

疎経活血湯・・・体力中等度で、痛みがあり、時にしびれがあるものの次の諸症

:関節痛、神経痛、腰痛、筋肉痛

八味地黄丸・・・体力中等度以下で、疲れやすく、四肢が冷えやすく、尿量減少又は多尿で、時に口 渇があるものの次の諸症

:下肢痛、腰痛、しびれ、高齢者の目のかすみ、かゆみ、排尿困難、残尿感、夜間尿、頻尿、むくみ、高血圧に伴う随伴症状の改善(肩こり、頭重、耳鳴り)、軽い尿漏れ

その他、その人の体質や症状によっては、六味地黄丸、牛車腎気丸、桃核承気湯、桂枝ぶく苓丸、当帰四逆加呉茱萸生姜湯が使われます。