相談例集

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2025年3月「子供は親の云うようにならない 親のしているようになる」 一願地蔵尊 (俗称カラシ地蔵) 通称一願寺 臨済宗妙心寺派 福巌禅寺


私もかなり昔に「親」になってしまったので、今は立場が逆転しているのですが、この言葉は独身の頃わざと親の視線に入るように壁に貼っていたものでした。京都の研修でお寺巡りがあり気に入った一つでした。子供が親に反発する姿はよく見かけますが、「親の背中を見て・・・」ともいわれます。また「こんな子供に誰が・・」と皮肉られたりします。職人気質的な所では“黙って技術を盗め”という世界もあります。どれも言い当てていると思います。若い時は自分の期待する方向性や夢があり、「若さ」というパワーと費やす「時間」があります。しかし多くの場合例外を除いて、「お金」がありません。簡単で楽な近道はないものかと、悶々としながら何らかの羽ばたくチャンスを狙っていた時がありました。「あの時こうしていたら人生が変わっていたかも!?」とも思いました。でも、今来た人生は今が正しいと思うようになりました。人にはその人に合った器があって器に合う人生が一番良いと思うようになりました。ふと振り返ると、漢方薬の調剤をしながら父がポロッと言った一言が処方選択のときに役立ったり、考えるコツになっている事に気付きます。まさしく、“背中を見て”経験を踏んでいたのだなーと気づくのです。私も還暦を過ぎ、後継者の事や、老後の姿を考えながら毎日の仕事、生活をしています。連綿と引き継がれていくことを期待して。



セオ薬局 代表取締役 漢方薬・生薬認定薬剤師  瀬尾昭一郎