相談例集

2012年10月 オスキナフクハ(秋の七草)


"秋の野に 咲きたる花を指(および)折り かきかぞふれば 七種(ななくさ)の花""芽子(はぎ)の花 尾花(おばな) 葛花(くずばな) 瞿麦(なでしこ)の花 女郎花(おみなえし)また藤袴(ふじばかま) 朝顔(あさがお)の花"有名な万葉集の山上憶良の句です。ハギはマメ科で日本全国目にされます。尾花はススキ。葛(くず)もマメ科で漢方の「葛根湯」の主薬です。根のデンプンを精製しクズ菓子が作られます。"ナデシコジャパン"が有名ですが、「撫し子」

の字もあり、可憐な花のかわいさが想像できます。オミナエシは「敗醤根(はいしょうこん)」と言って、根が醤油の腐ったようなニオイがします。オトコエシもあり、前者が黄色、後者が白い花が咲きます。フジバカマはレッドデータブックリストに入り、絶滅危惧植物です。葉を乾燥させると、クマリンを含んだ甘い香りがします。昔、武士の嗜み(たしなみ)として使用されたらしいです。アサガオは現代のものではなく、「桔梗」が有力です。他、ムクゲ、ヒルガオ説もあり話題となります。秋の七草の覚え方は題字の通りです。澄んだ空気の中で散策しませんか?セオ薬局ではご希望により「薬草の森 遠足会」を行っています。