相談例集

2014年8月 はじめに


漢方薬を手軽に服用できるように、薬の形状も変わってきた。「エキス顆粒」は、煎じ薬を乾燥したものだ。これを固めて作ったものが「錠剤」。他にドリンクやカプセルがある。そのためにか服用する人が増えて来た。効果の点で考えると、古方に従った剤形や服用方法が一番良い。古方にあるのは、ゆっくり煮出す「煎じ薬」の他、生薬をそのまますりつぶして粉にした「散」、粉末をハチミツになじませて小さな丸状にした「丸」という剤形が書かれてある。より効果を高める服用方法で、酒や重湯に溶いて服用する記載もある。漢方は体力や体質を重視する。「かぜ」でも体力差により処方が違う。弱々しく陰性の人と、力強く陽性の人ではくすりが異なる。例えば食品の青汁やお酢は、冷やす陰性のものと漢方では考える。用いて良い人と悪い人が出てくる。最近は健康ブームである。誇大表現も多いので、つい苦笑してしまう事もある。健康食品だから安全だろうと頭から信じるには要注意だ。服用する人の体調や体質など十分考慮に入れて、専門家に相談する方が安全である。