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2009年1月 丑年


新年おめでとうございます。良い年をお迎えの事と思います。
さて、今年の干支は「丑」です。牛由来の漢方薬に「牛黄(ゴオウ)」があります。牛の胆石で二千頭の中から一頭しかとれない貴重な薬です。他の動物からも採取されますが、牛のみが医薬品(日本薬局方)として効果が認められています。
“ダイヤモンドより高い”高価な動物生薬なのです。古書「神農本草経」(生薬の分類、性格や効能が書いてある)には、“逐鬼(ちくき/鬼を追う)”、つまり“死なないお薬”とあります。強心、降圧、肝臓保護、抗炎症、解熱、鎮痛、鎮経、赤血球新生促進などの働きが認められています。
元京都府立医大第三内科教室の松本仁幸先生の研究によると、牛黄は併用薬品の取り込みを良くする性質がわかっています。世界遺産、和歌山の熊野速玉大社の「熊野牛王符」の印色はこの牛黄を混ぜ込み、厄除け、家内安全の神札(おふだ)として喜ばれているようです。昨年は世界経済に激震が走り、今年の動向が気になるところです。牛に習いあせらずズッシリ構えたいものです。

セオ薬局 代表取締役 漢方薬・生薬認定薬剤師  瀬尾昭一郎