相談例集

2019年12月「登録販売者研修会での漢方薬の講演」


まだまだ残暑厳しい頃、鹿児島県薬剤師会から「登録販売者」対象に「漢方薬」の冬の講義担当依頼がありました。受講者は県の試験に合格している資格者なので、ある程度漢方の知識が有る方々です。演題を先に連絡する必要があったので考えましたが、「漢方理論等をどの程度理解しているのかな?」とか、「どういう内容に興味を持たれているのかな?」など、了解はしたものの情報がなくしばらく悩みました。12月の講演でしたので、とりあえず「冬に用いられる漢方薬」という無難な題で原稿作成にかかりました。まずは風邪、流感(ウイルス性)、そして気管支炎(咳)、冷え症に対応する漢方薬の概説で整えました。途中、前回夏にあった研修会の資料を偶然手に入れることができ、これを参考に「前回の復習」として漢方の基本理論を最初に軽く取り入れ、「補足」を組入れました。講演時間が90分でしたので、これだけで十分だったのですが、つい欲張って「応用編」として「合方」や「併用」の内容を用意し、もう一声「付録」として「自然薬草の森」の話、「祖先一官何欽吉」の話まで入れてしまいました。さて本番当日、100名ほど参加。あっという間に持ち時間が来てしまい、やっぱり“復習”と“補足”で打ち止め。「あと、倍ほどの時間が欲しかったなぁ」と勝手な感想を持ち、無事終了。緊張がほぐれ、ほっとました。


セオ薬局代表取締役 漢方薬・生薬認定薬剤師  瀬尾昭一郎