相談例集

痛み

肩こり

肩こり・頭痛の45才女性

若い頃からの頭痛、肩こりで来店。過去、病院、薬局と転々と変え、変化なく来店。
漢方薬顆粒を2種、「薬用人参製剤錠」を併用する。
1カ月後来店、あんなにひどかった頭痛、肩こりがすっかりとれましたと、大喜びでした。
現在、若甦のみ継続中。

関節炎

膝の関節炎51才女性

治った患者さんの紹介。
体格中肉中背、血色普通。リウマチ反応があるという。
他に筋腫があるが手術不要とのこと。
漢方薬顆粒2種を用い、補助として、「薬用人参製剤錠」と「クロレラカルシウム製剤錠」を併用。
こわばりが少しとれてくる。その後同処方半年。
たいへん良好で廃薬。
「薬用人参製剤錠」と「クロレラカルシウム製剤錠」は続けている。

頭痛

偏頭痛に悩む29才女性

やせ型、色白、冷え、低血圧症。2年位前より偏頭痛に悩む。
漢方薬煎じ薬と「アルファ型天然ビタミンE製剤カプセル」を服用。
1カ月後には完全に頭痛がとれた。
元々冷え症もあるので、「アルファ型天然ビタミンE製剤カプセル」は続服中。

神経痛

坐骨神経痛の60才女性

中肉中背、血色良好、食欲普通。
3年くらい前より左側腰から足にかけ痛みがあり、最近は特にひどくなって来た。
病院と鍼灸に通っている。漢方薬煎じ薬と「薬用人参製剤錠」を併用。
3カ月後、少々むりをしても、さほど痛みを感じなくなりましたと、お礼状と注文が届く。
冷えもなくなってきている。

坐骨神経痛でしびれがとれない50代男性

漢方薬顆粒 1 であるところまでは良かったが、もう一息。
漢方薬顆粒 2 に変更、 3 カ月目頃にはすっきりとれて来る。

転んで神経痛の痛みがひどくなった70代女性

年をとって転ぶと、そのまま取り返しのつかないことになることがあります。
転んで 10 日間くらい。漢方薬煎じ薬服用。
3 カ月たったころから、以前よりよくなったと報告。

50メートル歩くとシビレてしゃがんでしまう80代男性

御高齢なので、無理だろうと思われましたが、本人の希望で漢方薬を処方する。
若い頃、柔道選手だったとのこと。
筋肉をゆるめ、お血を去る処方をくり返す。(煎じ薬 7 ~ 8 種) 
一年半過ぎた頃、自宅から歩いて来たとのこと。 1 キロ以上離れている所です。

ひざの痛い68歳女性

最近太って運動をしない。
ひざが痛くなり整形にかよっているが、痛み止めの薬とシップだけの繰り返しで、良くならない。
セオさんで「コラーゲンII製剤」を薦めていただき 3 瓶ほど続けてみたところ、 2 ヶ月くらいから、痛みがなくなりました。
先生から、「運動不足なので、歩いてください」といわれたので少しずつ歩くよう頑張ってます。少しやせました。

2012年3月 膝の痛みがとれ、シミまでとれたご婦人

「膝痛」で久々ご来店のTさんはもう80代になられたとか。寒くなり、特に明けがた膝がうずくとのこと病院の循環器から血圧、不整脈、血液サラサラの薬が出ており、飲み合わせを考えながら、漢方薬と無臭ニンニク製剤を差し上げました。3日後「夜中、頻脈で気分が悪かった。」と漢方薬を返品。考えた末、代わりに、肝・心・腎の血液を良くする「カキ肉エキス製剤」を差し上げました。これがぴったり合ったのか、3ケ月後「すっかり痛みがなくなった。」とご報告。原因は「冷え」から来る血行不良の様でした。ところが以前からむくんでいた足のはれが急にひどくなり、利尿を考え、「霊芝製剤」を差し上げたところ、また頻脈で中止。敏感なお体にびっくりしました。病院の検査では異常なしでしたが、気になったので、知り合いの医師に紹介したところ、原因らしい指摘がありました。まだ先は見えませんが、痛みがとれた事に加え、顔や手のシミも消えたと喜んでおられました。肝臓機能が良くなった証拠です。

*その後、この方は"原因らしいところ"の処置を行ったところ、"象の足"のようにむくんでいたのがシュッとキレイに元の足の状態に治り、非常に感謝されました。医師の診かたでこんなに違うんだとつくづく思いました。「飲んでて良かったから」と、「カキ肉エキス製剤」と「無臭ニンニク製剤」は今もお続けです。

痛風の漢方薬

M氏がOさんの紹介で来店されてからちょうど2年が経ちます。営業で毎月関東から来鹿されています。
5年程前に痛風の発作が起き、医師から治療薬と痛み止めを処方されていました。
毎晩接待続けで、尿酸値、中性脂肪、γ-GTPが高いとのことでした。運動を心がけたが、水をあまりとらなかった為か、年に数回痛みがあったとのこと。その後食事に気をつけながら、週2~3回の運動を心がけている様でした。
血液の汚れを早くキレイにするために、肝・腎系を強化する漢方薬を処方しました。
まじめに服用される方で、定期的にお電話でご注文の上来店され、出張のタイミングが合わない時は、発送の依頼がありました。
本日のMさんは、単発の日焼けした顔、鍛えたガッシリした体で白シャツに紫色のネクタイを締めてご来店。私と同じ年なのですが、5歳は若いと引け目を感じました。検査値も安定し、化学薬品は廃薬。漢方薬をフォローで続けるという事でした。人のふり見て我がふり直せ。私自身も気をつけ、生活指導をして行こうと思った次第です。

膝関節痛には「漢方薬」がよく効く!!

Iさんが相談にみえたのは東日本大震災の少し前でした。背が高くやせ型で体が動く60代です。
外での立ち仕事で足が冷え、最近、膝痛がひどくなり、整形外科で10回近く“水”を抜いてヒアルロン酸の注射を打ったが変化がないとのこと。
膝痛は関節の炎症で、これを鎮める目的で水(体液)がたまる事があります。水を抜くとまた炎症がひどくなるのです。血行も悪くなっています。漢方薬は炎症を鎮めて水を抜き、血行を良くする作用があります。
服用して1ヶ月目「わからない。」
2ヶ月目「変わらず。」
3ヶ月目「続けてみます。」
そして4ヶ月目「3週間前に水を抜いたところ、その後痛みがピタリと止まった。左膝裏のハリはまだある。」
5ヶ月目「全く水がたまらなくなった!」
6ヶ月目「痛みと水なく、少し曲げにくいが、整形に行かなくなった!」

テレビでは「皇○」、「△△グルコサミン」「□□コンドロィチン」等々次から次と新しい健康食品のCMがあふれています。
セオ薬局では漢方薬で過去にたくさんの方が良くなっておられます。

2010年10月 化膿して痛むご婦人

ある暑い昼、色白で小柄な60代後半のご婦人が来店されました。1ヶ月抗生物質を服用しているが、化膿が治らないということでした。「どこが悪いのですか?」とお尋ねすると「おへその奥がはれて痛い」とのこと。「何か消毒剤がほしい」とのことでした。抗生物質が効かないのは深い部分に炎症があり、消毒剤だけでは力不足です。大事をとった方が良いと説明し、"膿を排泄"する事と体質改善をオススメしました。セオ薬局で自家製造の漢方薬「排膿散」を1週間分、直接の部分はクマザサエキス製剤で湿布し、服用もしていただきました。4日程たった頃でしょうか?ご本人がわざわざご来店になり、「お陰様でシル(膿)がドッと出て楽になりました。」とお喜びの声でした。再発の事も考え、漢方薬は飲みとり、クマザサエキス製剤の服用は継続する事をオススメしました。また、食べ物で甘いもの、もち米、体を冷やすものはしばらく中止していただくようおねがいしました。正直なところ、漢方薬がこんなに早く効くとは思っていませんでした。

蓄膿で顔面痛みのある男性

Nさんは30代で身長185cm、体重100kgのりっぱな体格です。
学生時代のバスケットボールを今も現役で頑張っています。
本日は奥様と二人でご来店になりました。
長年の”蓄膿”でニオイがわからず、最近は副鼻腔に膿が溜まり、顔面から頭部に痛みが出て調子が悪いと顔をゆがめていました。
生活面をお尋ねすると、毎晩大好きなビールを大量に飲む事、牛乳も同様、常飲している事がわかりました。
アレルギー鼻炎もそうですが、夜は水分をとりすぎない、乳製品も治療に支障が出る事を説明の上、減らすようお願いしました。
「漢方薬」とクロレラ配合カルシウム剤を差し上げました。
三日程たって急に症状が悪化し、痛みがあるとの報告。
セオ薬局の痛みどめ「双竜散」で乗り切ってもらいました。
1ヶ月後、奥様が笑顔でご来店。「あの後、排膿が”ドッ“とあり、鼻が”サー“と通って頭痛や肩こりも”スー“ととれ、かなり楽になりました。」とお喜びの声がありました。
「もう少し体重が減れば!?」とのことで処方を変えてまた様子を見る事になりました。

膝痛・膝に水がたまる

お知り合いで、膝に水がたまって、痛みに悩まされている方はいませんか?
テレビで見た健康食品を飲んでいるけれど変わらない?

セオ薬局に良い漢方薬がありますョ。膝の炎症や、熱を取り去って、水を早く出してくれるのです。
痛みも軽くなってきます。健康食品の“グルコサミン”や“ヒアルロン酸”だけでは痛みは取れません。むしろ、糖尿で血糖値やA1cが高い人は、益々上昇してしまいますョ!
セオ薬局でオススメしている無臭ニンニク製剤は良く効きます。B1剤が筋肉のコリをほぐし、代謝を良くし、コンドロイチンがすり減った軟骨の修復をしてくれます。
セオ薬局処方の漢方薬といっしょに服用することで、相乗効果も出ています。
体重のある人は、減ってきます。ホントです!
もちろん日常生活の中での“養生”も大事です。これは相談の方にキチンとご指導します。

腰痛・坐骨神経痛

腰痛や坐骨神経痛の方はいませんか?
お医者さんからは、体重を減らすように言われていませんか?
漢方薬が効きますョ!健康食品だけではなかなか変わりません。
漢方薬は固くなった筋肉を柔らかくし、血流を良くしていきます。
冷やさない事が大事です。セオ薬局の漢方薬をお続けになっている方は良くなっています。
年齢と伴に人の筋肉は年に1%づつ減ると言われています。
10年前に比べると、1割もそぎ落ちているのです。代わりに脂肪が増えているわけです。
人の体は骨だけでは動けません。筋肉があってこそ動くのです。
血行を良くする事です。体の原料になる、“アミノ酸製剤”や“無臭ニンニク製剤”を服用しながら軽い運動を続けると、腰の筋肉の血行が良くなり、痛みがとれて来るのです。

2007年8月 養生食べ方学パート2「はじめに」より

平成12年の初版本は、"アレルギー"や"アトピー"をメインに据えましたが、今回の再編出版では、さらに次のものを加えました。「ひざ・腰痛」、「坐骨神経痛」、「脳血栓・脳出血後の手足のまひ」、「メニエール・耳鳴り・自律神経失調症」、「メタボリックシンドローム」、「血液ドロドロに関する要因」、「肝炎をめぐる話」などです。それから、「ガン」の頁数を増やしました。それにしても「ガン」が多すぎます。生活習慣病やメタボリックシンドロームというのは、すべて、"食べ方"の問題であったと断じて良いのです。それではどうするのか?本書が加勢します。私どもの薬局でも社員が増えました。「もの」を売るドラッグと違い、薬学的な知識、漢方的な知識が求められます。レベルの高い、均等で質の高い"答え"が用意されなければなりません。なにはともあれ、まずは"健康"です。

 

 

2008年7月 小松帯刀と清心丸

現在NHK大河ドラマ「篤姫」が放映中です。5月5日(月)の南日本新聞で「小松帯刀が妻のお近にあてた手紙を保管」という記事が目にとまりました。これは篤姫と同じ年の肝付尚五郎(きもつきなおごろう/養子で小松姓となる)がお近と結婚の儀をあげた放送があった、ちょうど翌日の掲載でした。鹿児島大学の原口泉教授によると、"一級資料"の評価だそうです。文面中、「お近の体を気遣い、薬と思われる『清心丸』を送った・・」とありました。実はこの「清心丸」は、現在も専門家に使われる漢方薬なのです。私どもの漢方専門薬局では、難しい病気の時に用い、なくてはならないお薬です。脳出血後の後遺症、手足のしびれ、めまい、心臓病、自律神経失調症、老人性認知症、不眠症、急性や慢性の肝炎、などにお勧めし、喜ばれています。動物生薬である「牛黄(ごおう)」が効くのです。

 

 

2008年12月 三種の神器

NHK大河ドラマ「篤姫」も、いよいよクライマックスを迎えます。大奥のトップ天璋院と、幼なじみで維新の功労者、小松帯刀の二人を中心とした人間模様は、物語としても史実としても、興味をそそられる内容でした。大きな権力が突然崩れ落ち、新時代の大きな波に翻ろうされながらも、命をかけ、時代を駆け抜ける姿には、熱く心を打つものがありました。7月号で「清心丸」という漢方薬に触れました。小松が妻のお近へ宛てた手紙に"清心丸" を送った事が記されているという内容でした。お隣の韓国では、「三種の神器」の中に1つとして、「各家庭の神棚には"清心丸"が具えてある」、と旅行の際耳にしました。(他、キムチ、薬用人参で三種)韓国での使用目的にビックリしました。脳卒中、全身不随、手足不随、言語障害、昏睡、顔面神経麻痺、口眼喎斜、高熱、人事不省、心悸亢進、呼吸困難、精神不安、自律神経失調症、神経性不安症、神経興奮症、神経性胃炎、神経性頭痛、神経過敏症、変性筋肉神経痛、坐骨神経痛、などでした。清心丸の主役の牛黄(ごおう)は来年の干支の「牛」からとれる動物性高貴薬です。

 

 

2009年1月 丑年

新年おめでとうございます。良い年をお迎えの事と思います。さて、今年の干支は「丑」です。牛由来の漢方薬に「牛黄(ゴオウ)」があります。牛の胆石で二千頭の中から一頭しかとれない貴重な薬です。他の動物からも採取されますが、牛のみが医薬品(日本薬局方)として効果が認められています。"ダイヤモンドより高い"高価な動物生薬なのです。古書「神農本草経」(生薬の分類、性格や効能が書いてある)には、"逐鬼(ちくき/鬼を追う)"、つまり"死なないお薬"とあります。強心、降圧、肝臓保護、抗炎症、解熱、鎮痛、鎮経、赤血球新生促進などの働きが認められています。元京都府立医大第三内科教室の松本仁幸先生の研究によると、牛黄は併用薬品の取り込みを良くする性質がわかっています。世界遺産、和歌山の熊野速玉大社の「熊野牛王符」の印色はこの牛黄を混ぜ込み、厄除け、家内安全の神札(おふだ)として喜ばれているようです。昨年は世界経済に激震が走り、今年の動向が気になるところです。牛に習いあせらずズッシリ構えたいものです。

 

 

2010年3月 私の体験パート1

たまには、私体験もご紹介しましょう。大学卒業後、1部上場の製薬会社T社に入社。長崎で営業(プロパー)をしていました。朝は卸で打ち合わせ、昼は医師へのセールス、夜は勉強会の世話や接待と、気力と若さで頑張りました。1年も経過したころから、胃の痛みや腹痛、下痢、首肩のこり、血圧上昇等の体調不良が生じ、ちょうど2年で退職し、家業を継ぎました。退職前後から顔面のひげそりあとが赤く腫れ、毛根の化膿がひどくなりだしました。消毒や軟膏でもなかなか改善が見られず、困りはて、漢方薬や胃腸薬をいろいろと試すことになりました。ある日父が、「アミノ酸製剤を飲んでみては?」とアドバイスをくれ、O胃腸薬と共に常時続けていくことにしました。半年くらい経ったでしょうか?胃腸の不快感がだんだんとれ、顔の膿痕が少しずつ消え、しだいに赤みも焼失しました。1年後にはやっと完治したのでした。振り返ってみれば、仕事のストレス、超睡眠不足、不規則で好き勝手な食事、大量のアルコール等々、悪い原因が複合した結果でした。よく体が保ったなぁと回想しています。おそらく、ガンの基礎ができていたことでしょう。

 

 

2010年9月 夏は汗と涼

「あついですねぇ」毎日同じ挨拶をかわしていますが、特に今年は暑く感じます。マスコミも毎日"熱中症"の警告をし、水分補給と室温調整のアドバイスをしています。夏は薄着の状態で急な温度変化に対応する事がよくあります。冷えた室内から暑い屋外へ出た際、熱気でムッとしてクラッとくる事がありますね。体の自動調整をとる自律神経が5℃以上ギャップがあると変化についていけないのです。これは一気に飲む氷水にも同様のことが言えます。冷たい食べ物や冷房により急に汗が止まると、体内では逆に熱がこもり、ほてりやのどの渇き、軽い頭痛、血圧の上昇などを引き起こしたりします。冷やすものに対する体の正常な防衛反応の結果、思わぬ落とし穴に落ちる事があるのです。汗をかく事と軽く涼む事が、うまく夏を乗り越える妙策です。熱いお茶をすすり、汗をかき、ウリ科の植物(キュウリ、ニガウリ、トウガン、ヘチマ、スイカなど)で涼め、夏バテの漢方薬を服用することです。

 

 

2011年11月 大病を乗り越えて

Sさんは自分に厳しく他人に優しい思いやりあふれる女性です。平成10年、足のつりと膝痛で漢方薬をお求めでした。血圧が高く降圧剤も服用されていました。平成11年、検査で副腎の腫れを指摘される。自律神経症状があり漢方薬を処方しました。平成12年、副腎のホルモンが出過ぎるとのことで手術をすすめられる。しばらく漢方薬で調整していましたが、3年後手術に踏み切りました。術前、術後も漢方薬とアミノ酸製剤を継続されました。平成16年帯状疱疹、疲れがあったのでしょう。平成18年夏、ふら~として道路に座り込む。血圧が下がり過ぎたのか?病院から強めの降圧剤が処方され、現在も服用中です。大手術を乗り越え、あっという間に"傘寿"を迎えられました。「何でそんなに元気なの?」とよく言われるそうです。「お蔭様で」と控えめなご返事。時々関節痛や鼻水の漢方薬を服用しながら、アミノ酸製剤、クマザサエキス製剤、牛黄製剤を忘れずに服用されています。本日もお友達のNさんと仲良くご来店。店がパッと明るくなります。

 

2013年12月 おけつ

健康維持や病気治療には「血液サラサラ」「血管しなやか」がポイントだ。逆に、血液の流れが悪くなり滞った状態を、漢方では"瘀血(おけつ)"という。瘀血は日常の生活習慣やストレスなどに起因するものが多い。高血圧症、動脈硬化症、脳梗塞、狭心症、心筋梗塞、がん、糖尿病、痛風、肝炎、腎炎、アレルギー疾患、膠原病、リウマチなど、すべて瘀血に関係がある。ストレスがかかると、血管は収縮し、血液の流れが悪くなる。数年前のこと、私にこんなことがあった。なぜか突然息苦しくて目が覚めた。不整脈と動悸に気がついた。そのころ、仕事の関係でストレスがあった。肩がこり、血圧が上がったのか頭痛がした。瘀血と判断し、漢方薬を飲んだ。中国で国家プロジェクトの一環として、比較的新しく開発された処方だ。頭痛や頭重、肩コリやめまい、動悸などは瘀血のサイン。漢方の得意とする分野である。もちろん瘀血にならないためには偏った食事に注意したり、運動を日ごろから心がけるのも大切だ。     (南日本新聞夕刊連載「思うこと」瀬尾昭一郎より抜粋)

2014年1月 水の毒

水分のよどみにより起こる変調を「水毒」と呼ぶ。お酒の飲みすぎによるあの二日酔いも、典型的な水毒である。人の体の60%は水分である。飲んだり食べたりする中で、私たちは1日2.5リットルの水分を便や汗として排せつしている。水の役割は大きい。疲れたり冷えたりすると体の代謝が落ち、水の排せつがうまくいかなくなる。これも水毒の一つである。おばちゃんが働きすぎてひざを痛め、水がたまった。またある女性が鼻水とくしゃみが激しく、どうしてよいのかわからなくて相談に来られた。それぞれ異なる漢方薬を用い、部分的に冷やしたり温めたりした。近頃は血液をサラサラにとか老廃物を流すからと、水を大量に飲む人が多い。水は薬にもなるが、取りすぎると毒にもなることを知っておいてほしい。漢方薬は体内の過剰な水分があると利尿の働きをするが、そうでないときには利尿の働きをしない。不思議なことである。天然の薬の妙でもある。