もうかれこれ35~6年位経つかと思います。鹿児島県内の薬局協励会(きょうれいかい)という組織の青年部で当時毎月“薬局業”の勉強会を行い、切磋琢磨してました。そして数年の研究活動の集約として、研修旅行で締めくくることになりました。「N薬品工業」の本社と我々が販売している商品の製薬工場見学、ついでに慰労の打上げと観光を兼ね、古都京都まで足を延ばしたのでした。その際は、同社のW氏にたいへんお世話になりました。製薬工場見学含め一泊二日の日程でした。初日は厳しい基準に従って整えられた製薬室の製造過程を見学。昼食は、従業員の食堂で。緑いっぱいの庭が綺麗で、紫色の小さな花をつけた背の高い「ニンジンボク」の木が印象的でした。そして、待ちに待った夜の食事会。「祇園の舞妓さん」は初めての体験でした。翌日は市内観光。たくさんのお寺をご案内頂きました。その時購入した、「金言の用紙」を改めて今目にする機会がありました。なつかしく、声に出して読んでみると、その一言一言に重みを感じます。漢方でも精神状態や「気」の様子を薬の選択や病態判断の手段のひとつとして大事にしています。「言葉」も「気」を動かすのです。数枚手元に残っていましたので、私なりの素直な気付きを次号より書いていこうと思います。
セオ薬局代表取締役 漢方薬・生薬認定薬剤師 瀬尾昭一郎